
アレルギー免疫療法について記載します。昨年、日本でシダトレン・スギ花粉の舌下治療が行われることになったためかご質問を多く頂いておりました。
・なぜ日本で行われないのか?
・アトピー患者に関する有効性は?
などのご質問をいただいておりました。
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イミュノセラピーはアメリカで1911年に初めてアレルギーの治療に使われました。現在、約6500名のアレルギースペシャリストがアレルギー性鼻炎、喘息や虫刺されの治療を行っています。3年から5年間治療を継続している方たちの約80%が効果を表しています。
アレルギー反応は免疫システムのさまざまな反応によって始まるものです。免疫システムは体を守るコントロールの機能を持っています。 もし木や猫にアレルギーを持っている場合、それらと接触した時に体が外部から進入してくるものと判断し抗体を作ってしまいます。 イミュノセラピーはワクチンのような効果があります。序所に濃度を上げてアレルゲンを投与することによって体が反応を起こさないようになってきます。
Resource: American Academy of Allergy Asthma & Immunology (www.aaaai.org) American College of Allergy, Asthma & Immunology (www.acaai.org) World Allergy Org. (www.worldallergy.org)
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アトピー患者さんにイミュノセラピーを行うのはあまり 知られていません。ドクターベイカーのクリニックでは 2003年からアトピー患者さん達に イミュノセラピーを行っており、約200人の患者さんが治療を受けました。 これらの80%の患者さん達が目のかゆみ、鼻のかゆみや皮膚のかゆみが減少されました。
アトピーを持っている人にイミュノセラピーを行う研究がまだ完全には終わっていませんが多くの患者さんたちによい効果を表しているので研究が進むと共にに一般のアトピー性の患者さん達におすすめするようになると思います。アトピー患者さん達の皮膚はドクターマセソンの治療で回復を診られますが、その中で治療が困難になっている方やアレルギー症状を持っている方達はイミュノセラピーによって皮膚の安定を成功率を上げています。
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日本では、 (日本では減感作療法と呼ばれている?)
「減感作療法」という呼び名は,1997年の世界保健機関の会議で「アレルギー免疫療法」と呼ぶことに変更されました。しかし,日本では現在でも古い呼び名の「減感作療法」が一般に使われています。
減感作療法は90年以上前に花粉症に対する最初の治療法方として始められた。欧米ではその後改良を重ねて,現在でも花粉症や喘息に対する唯一の有効な根本的治療法として確立されているので継続的に広く行われて今日に至っています。
日本でも減感作療法として50年ほど前に始めらましたが,欧米におけるように改良工夫はほとんど行われず昔のままに放置され続けているので,今日でも50年前の時代遅れの方法で行われているのです。
その結果,日本のアレルギー専門医は,日本で行われてきた時代遅れの減感作療法が現在でも欧米で行われているものと誤解して,“減感作療法はやっても効かない”という理由でじょじょに行われなくなりました。
<引用文献>長屋宏(2007)日本のアレルギー診療は50年遅れている
〜喘息も花粉症もアレルギー免疫療法で治る〜潟<fィカルトリビューン
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学術的な引用文献をもとに記載しておりますが、最新の情報や修正のご指摘などありましたらメールをいただけると助かります。AA-J 臨床心理士 明石郁生