日本型アトピー治療勉強会テキスト11
■「アトピーを治して自分らしく生きる」
カウンセリングでは患者さんみな悲痛な症状と人生経験を言葉にして、それをだれにも理解されていなくて孤独に苦しんでいることを訴えている。
いちばんつらいのは通っている医者に理解されない点だと思う。
10年まえのわたしもそうだった。
カウンセラーとして受動中立的な立場をとらなくてはいけないことは重々わかっているが,私は元患者でもあるために,同情してしまいこころの平静さを失うことも少なくない。でも,それはカウンセラーであるまえに人間だから無理もないことなのだと最近学んでいる。
「アトピーは適切な治療を必要としているたんに病気なのだ」
との博士の言葉が私に幾度となく勇気を与えます。
必要以上に落ち込んだり、自分をいじめたりする必要はないのだ。
私も日本では適切な治療ができなかった。
カウンセリングでお会いする患者さんと同じような経過をたどった。
自分自身が症状がつらく適切な助けが必要だということを自分自身で許してあげて認めることはつらい作業である。
なぜなら私たち日本型アトピー患者は,「症状がつらい」ことは“上手につきあっていく”ことに転換され構成されているので,“ないもの”として否認していかなければ行けない365日24時間を強いられているからだ。「標準治療」のしくみのもとに。
日本型アトピー患者のこころと身体は,誰にも言えない,“ないもの”とされている「苦しみ」とともに“上手につきあって”生き残らなければいけないからだ。365日24時間戦闘状態なのだ。
それは本人のせいではないと思うし私もそうだった。全身のヒフ以上に傷つくのもあたりまえで無理のないことだ。
一方で,私たちは、他の人にはない、センス、気持を持っているのだ、辛い目に遭ってきた人は、他人の痛みが理解できる、やさしくなることができるのだ。
私は治療後、自分らしさを見つける旅を見つけた。
治療後再就職をせずに自分でできることで収入を得ることを続けることにしたのだ。
この点については別の機会に書きたいと思うが、正直に少し書くと、アトピーが治った後,会社に再就職しなかったのは、もし万が一症状が戻ってしまったら再び会社への責任と自分との摩擦ができることが怖かったのだ。それで何があっても自分で責任が取れるような仕事の道を選んだ。
それが,「自分らしく生きる」ひとつの方向性であるように思えたのだ。
今では私はこの病気、闘病、治療完治、そしてその後の自分らしさを見つける旅(仕事)で学んだ事ははかりしれないと考えている。
私が自分の治療後、たくさんの患者さんにお会いして言えることは、アトピーの患者さんは皆さん優しく、感じやすく、才能があるということだ。
それらの点が、症状が辛い分、自分を傷つけていたり、自分を必要以上に責めている方もいた。
アトピーの方は、治してしまえば、その才能や個性をポジティブに発揮することができると信じています。
あなたはこれまでほんとうに良くがんばってきたのです。
「ないものにされている苦しさ」ではなく、適切な治療をすぐに必要としている「ほんとうのあなたの必要性」を感じていいのです。それは恥ずかしいことでも負けでもない。
ごくあたりまえの事なのです。

2010年03月31日
アトピーを治して自分らしく生きてもいいのだ
posted by AA-J at 12:44| ---勉強会テキスト